今年のBirthday Gift for オット殿、どうしちゃりますかね。
サプライズ系イベントや 非実用的な高価おしゃれグッズでは喜ばないお年頃なので、本人の希望をヒアリングした上で決めることにしている。。。
去年は、「AMAX(=天草エアライン)乗りたい!」との要請を受け、娘Aにもツアコン協力を仰いで熊本旅行を催行。
さて今年は…?
「温泉、和風旅館、海寄り」だとさ、検索ワードかっ。
いいでしょう、では出発。
西湘バイパスから真鶴道路へ。
宿泊先に選んだのは伊豆長岡温泉。
下田経由の伊豆半島ぐるりんドライブを端折って、熱海から中伊豆へ入っていく。
寄りたいところがあってね。
韮山反射炉。明治日本の産業革命遺産:製鉄・製鋼の部で、2015年 世界文化遺産に登録された。
ペリー艦隊来航を受け、幕府も西洋砲術による海防体制強化に乗り出していた頃。韮山の代官江川英龍が中心となって、鉄製大砲を生産するために起工。
1857年、連双2基4炉の反射式溶鉱炉が完成した。
稼働を終えたのち150年以上にわたり、適切な補修・修理を重ねながら今も韮山の丘に聳えている。
でもまぁ
祝・世界遺産登録ちゃっかり便乗商法も抜かりなく。
なんか、高熱出そうなビール。。。
さて、反射炉からわずか数分。
もう一か所行ってみたい(地味な)ところがあってね。
平治の乱で敗れた若き源頼朝が流罪となり、約20年を過ごしたと伝わる 蛭ヶ小島。
ここで出会って夫婦になった頼朝公と北条政子の像。
蛭ヶ"島"だから、絶海の孤島とまではいかずとも海に浮かぶ島に流されたのかと思っていたら、なんとものどかな田園地帯。
当時の伊豆の国は(世間知らずの)都から見れば「下国」という未開の田舎で、地名の通り、蛭がたくさん生息する泥沼地の中州。流刑先を決めた都会のお偉いさんは、『そんなところに軟禁しておけば まさかリベンジ挙兵するなんて志は挫けるだろ~』、と思ったのかもね。
しかし、もともと温暖な気候と山海の幸に恵まれたこの地方、頼朝が流された頃にはジモティ有力者たちがどんどん開発して豊かな生産地へと変貌しつつあり、豪族勢力たちが治めるようになっていた。
そして当時の領主であった北条時政の娘・政子と結婚(その他もろもろエピソード割愛)し、源氏再興の挙兵(その後もろもろ割愛し)・・・できたぜ鎌倉幕府! なったぜ征夷大将軍!
生涯 政子ひとすじ…ではなかった頼朝公なれど、ここでは二人仲良く並んでる。
では、お宿に向かいましょ。
韮山から伊豆長岡温泉はすぐそこ。。。到着。
昭和4年、旧三菱財閥創業者 岩崎弥太郎氏の長男久弥氏の別邸だったところ。昭和22年に「三養荘」として 15棟から成る旅館を始め、現在は本館・新館・離れ、ラウンジを擁する。
ワタシたちが選んだのは、昭和63年オープンの、村野藤吾氏が設計を手掛けたエリア。
こちらがメイン・エントランス。
昭和63年頃といえばバブルの・・・
ははーん、やっぱこの方が。
(西武ライオンズ時代の松坂投手もここの大広間で披露宴)
広~い敷地(40000坪!)を活かし、徹底的に平屋にこだわったそうな。
これらの写真、宴会場ちゃないよ、玄関ホールと廊下。
動く歩道があってもいいんじゃない?な廊下を進んでお部屋に案内される。
仲居さん、まずはウェルカムお抹茶を点てて下さってから、敷地の見取り図を広げて館内の地理を説明。
畳に布団だと起きあがるのツラいので洋寝室、次の間と化粧の間(使わないけどね)、伊豆石と檜の内湯、お庭が見える広縁も♪
内湯は朝風呂にして、大浴場へ行きがてら、館内探検。
本館(文化庁登録有形文化財)は、昭和初期の豪邸感たっぷり。
お高そうな香炉。
この畳敷き廊下は、50m以上続く。
さ、お夕飯。
たしかに久しぶりだわね、いかにも温泉旅館、なメニューでお部屋食。
それほど松茸フリークじゃないけれど、この時期一度は土瓶蒸し。
いちお、Birthdayということで、〆にケーキ。
お料理は これでもかなりアップグレードしたプラン。プリンス系列だからさ、ご飯がアレかも、ってね(汗)
トークのつかず離れず具合の上手い仲居さんだわ。
次のお料理を運んでくるタイミングも絶妙。
ふぅ、ごちそうさま。
寝る前にもう一度お風呂行こうかな、その前にマッサージさん呼んで…
… 記憶が(爆)。
朝~
お風呂に浸かって。
朝からお刺身と干物なんて イタリア人が見たら卒倒するだろうけど。
ここはニッポンのリョカン。
これが結構食べちゃうのよねぇ。
9時に玄関ロビーに集合すると、自慢の庭園を案内してくれる=腹ごなし。
隅々まで手入れが行き届いたお庭は3000坪、四季のうつろいが感じられるよう配された木々と花々。
桜や紅葉の時期は常に満室になるのも納得。
実際に岩崎久弥氏が使われていた棟。
本館と呼んでいる旧棟の6室?も 宿泊できますのよ(なかなか予約がねぇ)。
本館一番奥は、昭和天皇がお泊りになられる際に増築した「御幸」というお部屋。
なんとトラック3台(天皇の料理番+食器も寝具も菊の御紋入り)をお従えになっての御宿泊。
ちなみに、今上天皇と皇太子は、寝具もお料理も一般客と同じ(そりゃ内容は最高グレードでしょうけど)をご希望されたそうですよ。
本館「御幸」。
はぁ、Birthday オットのご希望には沿えたかしらね。
帰りましょ。
新館脇に建つラウンジも村野藤吾氏設計
帰りは東名高速で、その前に ちょっと寄り道。
「中伊豆ワイナリーヒルズ」。
伊豆でワイン?シダックスグループの社長がオーナーらしい。
ちょっと、ナパ or ソノマ風味。
建物は、たぶんトスカーナ風味。
ウエディング・チャペルと披露宴会場もあるし、乗馬、宿泊(温泉付)も。
駅からのシャトルバスや観光バスが次々と到着して、試飲カウンター大賑わい。
こちらは巨大葡萄棚が日よけになってるBBQスペース。
おそらく以前はゴルフ場だったと思われるけど・・・晴れた秋空とお行儀よく並んだ葡萄畑、気持ちいい~~~
今度こそ帰りましょ。
伊豆縦貫道で、シューっと20分ほどで東名沼津IC。
おまけ nipo。
「スピードには気をつけて下さいね、逮捕しますよ」