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メタさん邸アナン(イントネーションに要工夫)

この日は、極楽寺で下車。

鎌倉の隠れた名所、通称『アナン邸』に行くため。

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路線唯一のトンネル 極楽洞から出て来る江ノ電を跨ぎ、徒歩1分。

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あった。

築100年近い正真正銘 ザ・鎌倉の古民家。

この地で何十年もスパイスの輸入・ブレンド・販売を手がけるインド人アナン・メタさんのお宅。


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お父さんのアナンさん同様、息子のバラッツ・メタさんも今や 鎌倉およびスパイス業界ではかなりの有名人。

そのスパイス講座があるって聞いてね。



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玄関では ガネーシャ神がお出迎え。

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いいねぇ、縁側の天井の木の設え。

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欄間と二間続きの和室、もちろん本床の間付き。

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お庭の梅はまだ蕾。

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ネジネジタイプの鍵、懐かしい(平成生まれにはわからんよね)。


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おっと、スパイスのお勉強が始まる。


とにもかくにも カレー『らしさ』は、この4種類のスパイスで構成されると。

ターメリック:色+苦み
レッドペッパー:辛み
クミン:味
コリアンダー:香り


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これらに加え、地方や食材や作り手や食べる人の好みによって他のスパイスをブレンドしていくわけだけど、最終的に味を決めるのはあくまでも「塩」なんだって。


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ひととおりカレー用スパイスの基本を押えたところで、キッチンに移動。


棚にはスパイスと乾燥豆とハーブなどが、ギッシリ。

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バラッツさん自ら、野菜を切り、フライパンを振ったり、鍋で煮込んだり。

まずは、マスタードフィッシュカレーを。

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中学まで鎌倉、インドで高校卒業後、スイス、スペインで学位を取得したバラッツさんの知識や感覚はインターナショナル。


魚を多用する東インドのカレー、現地では淡水魚を使うけれど、日本人向けにブリで。
ターメリックとレモン汁をかけて下ごしらえ。

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マスタードオイルにスパイスを加え、ミキサーでペーストにしておいたトマト・玉ネギを炒め、マサラ(=ルゥ)を作る。


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パウダースパイス、ショウガとニンニクすりおろし、お湯に溶いたマスタード。
さらにヨーグルト、砂糖少々を加え、お湯でのばしていく。 


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フィッシュカレーを鍋に移して煮込んでいる間に、ダールカレーと鎌倉野菜を使ったサンバルを作る。


この日使う3種のダール(挽き割り豆):ムングダール、チャナダール、ピンクスマール。
・・・はあらかじめ30分ほど水で戻しておく。


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レンバイで朝買ってきた鎌倉野菜ミックスは、乱切りに。

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サンバルは、甘酸っぱい熱帯果物タマリンドを入れるのがポイントだけど、梅干しでも代用できるって。

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ダールカレーや 野菜のサンバルように、先に煮込むタイプのカレーは、材料が煮えてから炒めたスパイスを加える(=テンパリング)のね。


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じゅわ~~~

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ダールたちも煮えたのでテンパリング、じゅわ~~~

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ブリのカレーも完成。

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試食ターイム♪

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左から:
ブリのマスタードフィッシュカレー
鎌倉野菜のサンバル
ライタ(スパイスたっぷりヨーグルトのサラダ)
3種のダールカレー on the rice

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ちなみにライスは、国産のインディカ米。
愛知県の契約農家さんで作らせているそう。


カレーの後は、チャイも教えてもらいましょ。

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アッサムティーと牛乳が半々くらい。
カルダモン、シナモン、クローブ、ブラックペッパー、ジンジャー、砂糖。。。

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冬はペッパーやジンジャーを多めに、温まるもんね。

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バラッツさん、東京や横浜でも講座を持ってて、とーぜんながらカレーとスパイスに関する著作も。


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ちょいちょいインド⇔日本ギャグも交えながらの蘊蓄トークも秀逸。

また、こういう講座にありがちな「お帰りに本日使用した材料やテキストを是非お買い求め下さい」的な圧も無く、好感度高し。


行ってみて良かった、ありがとうございました。


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さて、せっかく極楽寺にいるので、駅近くの人気のパン屋さんに寄って帰りましょ。
「ブーランジェリー・べべ」。

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15時過ぎだったので、売り切れアイテム多し。

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あらー、ホントにおいしーわ。また寄ろっと。


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おまけ シニア犬。


これは若かりし頃、チョコレート色の毛がツヤッツヤ。

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10歳を過ぎた頃から急に後脚が弱ってきた、今年で13歳。
かつては毎日1時間超の散歩がノルマだったのに、今では 向こう3軒両隣で充分。
段差も苦手になり、階段は抱っこで運搬。


これ、最近。
めっきり白髪が増えたねぇ。

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先日の積雪では、庭で足跡つけまくって地味ながら遊んでた(と思う)。

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脚に限らず、去年あたりからはゴハンにも変化が。


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腎臓のNG数値が高いので、獣医さんのアドバイスに従い、低塩&低たんぱく質のゴハンに。

主食は、療法食に切り替えて。

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これに白飯(もしくは塩分ゼロうどん)を足し、

牛スジ肉を茹でこぼしたものと(まとめ買いして作って冷凍)、


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茹でたさつまいもに持病の錠剤を埋め込んで、


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鉄分増えてね、の願いもこめて小松菜をパイルダーオン!


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かつては「ごはんよ~」と 呼ぶ前に駆け付け正座(with ヨダレ)、「OK!」と同時に瞬殺完食だったのに、最近は ひと口、ひと呑み、確かめるようなお食事タイム。


そして、一日の大半を 窓際の陽当たりスポットで ZZZ~。



「『無気力』を犬で書くと、こんな感じです」
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「猫で書くと こんな感じですよ」
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2匹は 同い年。
猫は、娘Bの結婚に伴い連行されたけど、同居中はこんな光景も(たまぁにね)。


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by vicinoamare016 | 2018-02-05 11:56 | 鎌倉 | Comments(2)

Commented by おちゃ at 2018-02-07 21:52 x
アナンさんのカレーって最初に買ったのがたしか都内、
大手町で何か物産展みたいなことしていた時だったと
思う。もう25年くらい前で、当時私は逗子市民だったのです。
その後、逗子のスズキヤに売ってるのを知り何度か買って
みたように記憶。こういうことやっておられるのは
以前何かで知ったように思うのですが、
画像ははじめてみましたー。楽しそうですね。楽しみ
ながらつくり、食べる。最高です。x
Commented by vicinoamare016 at 2018-02-08 08:36
> おちゃさん
面白い企画でした。スパイスの話はもちろん、本国では日本人が思ってるほどナンを焼かないとか、魚のカレーは東インド特有だとか、インド人男性は殆ど料理をしないとか、このへん(極楽寺周辺)は武士の霊が彷徨っているとか(汗)…小ネタも満載で。
でもねー、本物の古民家の冬って、寒かった~~。かなりパワフルなストーブが稼働してたんですけど、熱々のカレーもすぐ冷める。。。