Continuazione dall'articolo di prima(前記事の続き)
2年ほど前、『ステーキ・レボリューション』という映画が話題になった。
この作品の監督が、フランス屈指の精肉店主とともに 世界20カ国のステーキハウスを巡ったドキュメンタリー。
で、この映画にイタリア代表として登場したのが、この方。
ダリオ・チェッキーニ氏。
昨年 伊勢丹のイベントにも登場、日本でも知る人ぞ知る、的な
ワタクシたちが泊まっている隣町(村?)のパンツァーノ・イン・キャンティにある彼のお店:お肉やさん。
この直営レストランをめがけ、世界中から赤身肉ラバーが押し掛ける。もちろん イタリア人も、そして近所からフツーにお肉を買いにくる人も。
ショーケースに並ぶ塊たち。
ショップで腕組みするオブジェ(好みは分かれるところ)。
正面には(わざわざ中が見える)巨大冷蔵庫。
オリジナル調味料や自分の顔入りグラッパも販売。よっ、商売上手!
レストランは現在 4つの形態があって、ランチ営業のみの「ダリオDOC」やコース仕立てのメニューがある「ソロシッチャ(Solociccia)」など。
でもせっかくこんなとこまで来たんだから、最初から最後まで『お肉マラソン』な「オフィチーナ・デッラ・ビステッカ(Officina della Bistecca)」に行きましょうぞ。
宿からクルマで15分。
あらかじめ手配していたドライバーさんのお迎えで、予約の20時までに送ってもらう。
まずはこのショップスペースで、軽いおつまみとグラスワインがふるまわれ。
時間になるといっせいに着席。いっせいに始まるので、要予約。
この日も30人満席。バカンスシーズン前なので平たい顔族はワタシたちのみ。
テーブルに設置された野菜スティックとがぶ飲み系キャンティを(がぶ)飲みしつつ、
Pinzimonio di verdure
活き活きとした炭火たちと、
出番を待つお肉たちを眺めつつ待つ。
T-bone の立ち姿。
まず、「キャンティ風タルタル」。
ぺロりと平らげてしまうと、どんどんお代わりが回ってきちゃう。しかーし、『お肉マラソン』は まだスタートを切ったばかり。
Chianti crudo
もうちょっと食べたいのを我慢して 野菜スティックをカジカジしていると「お尻肉のタタキ」が。
表面だけをサっと焼いたランプ肉。
Carpaccio di culo
もちろんパンもあるけれど、お腹ふくれちゃうし… 次のお肉が焼けるまで とにかく野菜スティックカジカジ&ワイン。
はい、「骨付きリブロース(の骨抜き)」。
Costata alla Fiorentina
野菜スティックカジカジ、ときどきワイン。
そろそろ全員酔いも回って、お肉祭りはヤマ場へ突入 → T-boneステーキの出番!
このタイミングで毎日 "お肉ばんざーい!"と、その日のお客の言語で叫ぶ(この日は英語、日本語、イタリア語)。
ダリオ氏はおもちゃのラッパを吹き鳴らす(動きが早くて撮れず)
焼き焼き担当スタッフは、指でお肉の温度を確かめつつ骨を避けて切り分けていく。
このへんで、白いんげんの煮込みが回ってくるんだけど、それもパス。ゴールに辿り着くにはペース配分が大切(と、体験者にアドバイス受けたもんで)。
「パンツァーノ風ビステッカ」。
外側のカリカリ具合と内側のしっとり感、いいわ~:萌Bistecca Panzanese
あら、「ポテトの包み焼き」。
のっけているのは キャンティのバター(ラードのスパイスソルト和え?)。
これは我慢できずに半分ほど食べちゃった、おいしぃ♪
Patate al cartoccio con Burro del Chianti
よっし、ゴールは見えたぜ!
「フィレンツェ風ビステッカ」。Bistecca Fiorentina
ちゃんと全種類のお肉を同じ量くらいずついだだきましたっ!
オリーブオイルのトルタにカッフェで〆。
Torta all'olio
この後、グラッパのサービスもあったけど、時はすでに22時50分。
まだまだ盛り上がるイタリア人グループに手を振り、お先に退散。
ダリオ氏のお店では、このあたりで有名なブランド牛のキアニーナ牛ではなく、スペインや地元の exclusive 契約農場で飼育させた牛のみを扱っているんだと。
そしてメディアが持ち上げ過ぎとか ビーフ・ビジネスマンとか言われもしているけど、彼自身が人を惹きつける魅力に溢れたスターであることは間違いなさそう。
イタリアの田舎としては型破りなお店のスタイルと キビキビと統率のとれたスタッフのホスピタリティは、トスカーナ旅のエンタテインメントとして一度は経験する価値あり。
たしかに霜降り和牛は素晴らしいけれど、歳のせいか赤身の方が身体に優しいような。味付けもシンプルに塩とオリーブオイルだけで(わさびと醤油も捨てがたい)。
いやー、やりきったね。ごちそうさまっ!
Continua...