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終の棲家としての施設:悩ましきyes/noと父子喧嘩

ここのところ加速度的に、義父母の体調が衰えてきている。

生死に関わらないまでも、日常生活の中で看過し難いトラブルが頻発しており、不安要素だらけなのだが、自分たちからSOSを出すことはまずない。

かなり前から進言してきた食事の宅配や スーパーの配達サービスをやっと利用するようにはなったものの、とにかく他人や子供に頼りたくないスタンスを崩さず。
この世代にありがちなのだろうけど…

なので、時々手作りのおかずを差し入れたり、外食に連れだしたり、病院送迎をかって出たり、娘夫婦やひ孫に会わせて賑やかしたり…と、なるべく隔週ペースで訪ねて状況確認を兼ねることにしている。


そんな或る日、義父から珍しく弱音が漏れた。
というか、客観的にも現状の暮らしに限界が見え隠れしてきたので、「施設の見学だけでもしてみる?」と提案してみた。

意外にも興味を示したので 早速資料取り寄せ→仲介業者さんに希望条件を出して絞り込み→見学の段取りを。


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実に多彩な物件が豊富にあるけれど、需要もうなぎ登りなので 選び放題からは程遠い。

しかも、義父母の出した条件:新百合ヶ丘周辺であること、夫婦(だけど別室)で入所できて、経営母体がメジャーな企業(だけど入所金が高すぎない)、ターミナルケアも対応可能。

さらに、義父はフィジカルな衰弱のみ、義母はメンタルな問題のみ。
つまり “かろうじて自立”と “初期の認知症”のカップルを一緒に受け入れてくれる個室が2部屋空いてるとこって…結局現在空きがあるのは 2施設だけという狭き門。


1つめに見学したところは全くお気に召さなかったらしく、下記は2つめ。

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共有スペースや食堂も充実、美容室もある



ランチの試食。
お昼と夕飯いずれも毎日2種類から選べるそうな。

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この日は、さんま照り焼定食 or ほうとう風きしめん



ぐるっと見て回り、丁寧に説明を受けて終了。
義父母の家に戻る。


オット「どう?」
義父「今朝も体調が悪かったんだが、せっかくアポを取ってくれたから付き合った。そもそも、これから考え始めると言っただけで、まだ当分入る気はない。色々勉強にはなった、ありがとう」
そのセリフの直後、具合が悪い、めまいがする、手が震える、何もしたくない、と力なく語る義父は呂律も怪しい。

この展開、想定してなかったわけではないけれど、(施設云々以外の懸案事項に関する)その後のやりとりがあまりに堂々巡りで 義母の空気読ま(め)ない横槍も混じり オットは卓袱台ひっくり返して遁走。。。


かくして義父母のQOL改善プロジェクトは頓挫、いや座礁。



帰宅後オット「今夜は飲むよっ」。


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住宅街内の「お魚亭」へ、久々。

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どうしてもまだ自宅で頑張りたいなら、せっかく取得した要支援&要介護認定を活用し、ケアマネさん決めて日々のサポートをしてもらえば少しは安心なのだが。

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でも、他人が家に出入りするのは(特に義母が) 耐えられないと言う。

じゃあ、ワタシが家事サポートに通う?→NO

鎌倉の家に来る?→NO

せめて確定申告や、車の処分や、株の整理等々の作業は 息子に任せたら?→NO


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ワタシの実家は祖父母が同居していて、母がずっと世話をして 二人とも看取った様子を具に記憶しているし、母方の祖父母ともよく一緒に過ごした。
加えて、ex-husband(爆)の義父母のお世話→葬儀も経験しているので、年寄り独特の弱さ頑固さや 喜びそうなことは解っていたつもりだったけど、ほとんど通用しない。

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ワタシの両親も弱ってきている。
が、ありがたいことに、施設に入所して4年めの父の容態は落ち着いていて、母のすぐ近くには弟が住んでいるから不測の事態が起こってもワンクッションある。

オットはひとりっ子。

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義父は長男だが大学から実家を離れたまま、老いていく親のケアは全て弟に任せてしまった過去のため?か、自分は易々と息子を頼るのは抵抗があるのか(あくまでも推測)。

オットの両親は、そのいずれの親とも暮らしたことがない。死を看取ったことも。
人生の中で、“老いていく様子”を身近に感じたことも見たことも世話をしたこともない。
ゆえに、“老いを受け入れて 任せられることは人に頼る“、”若い世代に甘える”感覚が理解出来ないのかもしれない。

義父は、まだトイレが白人/有色人種で別だった時代にフルブライト奨学生に選ばれ渡米したほど度胸と努力の人なので、頑張れば自力で乗り切れる矜持が残っているのかもしれない。

頑固だけれど、決して激昂することはない。
オットと親子口論をする時も、ひたすら理論的で静かに高圧的…でオットの方が卓袱台に手を掛ける、というパターン。


もちろん、最期まで我が家で過ごしたいという高齢者は多いし、引越しそのものだって億劫だろう。

ワタシだって彼らの年齢になれば、娘たちを困らせる手強い婆さんになるかもしれないしぃ。

でも最近の義父、どこからどう見ても衰弱している。会うたびに痩せてきている。
今ならまだ、自分で施設を見て、なるべく条件に近い所に決めることもできるが、倒れちゃったら待ったなし。

とりあえず義父は思考・判断能力は問題ないので、今、二人揃ってなら、義母も比較的 “自立”の人が多い自由度の高い施設に入れてもらえるが、義母だけとなると認知症ケアがメインの施設でなければ受け入れを断られる可能性が高い。

でも焦っているのはワタシたちだけのような。

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「あ~、これこれ。お魚亭のつみれ汁。やっぱ美味しいわ~」


主役不在のまま、虚しい代替アプローチ案討論は続く・・・









おまけ Pocky。



首都圏限定発売。
あちこち探したけれど見つからず・・・もしかして鎌倉って首都圏扱いされてない?


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あった、品川ecuteに。
東京みやげの位置づけかね、地方へ向かう新幹線停車駅、羽田空港なら確実にあるらしい。


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デカい、そしてお高め


by vicinoamare016 | 2019-02-22 09:52 | 家族 | Comments(4)

Commented by おちゃ at 2019-02-23 15:34 x
私も一人っ子。お疲れサマです。ブログを読ませて頂いた妻が、どこも同じねと言いました。私の母の方が早くそうなったが、妻の実家もいろいろ進行中。みんなそうなんだーと呟く私でした。オットさんに宜しくお伝えください。
Commented by vicinoamare016 at 2019-02-23 16:37
> おちゃさん
同じ年代の親を持つ友人たちと会うと、いつも一番盛り上がる(笑)話題はコレ。それぞれ少しずつ事情は異なりますけど。
おちゃさんの兵庫日帰り出張シリーズも、毎回身につまされながら拝読しています。奥様の実家でもいろいろ…なんですね。
ホント、皆さんお疲れサマです。
Commented by casadelsole at 2019-02-25 23:35
私たちも、最近よくする話。 多少事情が違っても、なんでそうなるのー?!と思いもよらない展開になりがちで、娘たちの話は尽きぬでございます。オット様、今夜は飲んじゃってください!
Commented by vicinoamare016 at 2019-02-26 09:48
> casadelsoleさん
ですよねー! お年頃(笑)の親の言行はネタの宝庫です。でも、笑えなくなる状況は確実に迫ってきておりまする。。。

親が元気でも素直でも、オットは飲みますけどね。